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会長あいさつ

皆様におかれましては、平素より(一社)秋田県臨床検査技師会の運営・活動にご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

この度、令和4年6月11日に開催された定時総会に於きまして令和4・5年度新役員が承認され、続く理事会で第18代会長を拝命致しましたJA秋田厚生連雄勝中央病院の高橋一彦です。改めてその重責に身の引き締まる思いですが、皆様に役員を代表いたしまして就任のご挨拶を申し上げます。

秋田県臨床検査技師会は昭和27年に36名の会員で創設されて以来、70年を超す歴史を刻んで参りました。その間、歴代役員や諸先輩方の計り知れないご尽力により発展を重ね、現在当会は580名余りの会員で構成される職能団体となっております。

当会の定款第3条には「この法人は、衛生思想の普及啓発及び臨床衛生検査技術を通じての地域保健事業への協力を行うとともに、臨床衛生検査に関する技術と知識の高揚をはかり、もって公衆衛生の向上及び県民の健康保持・増進に寄与することを目的とする」とあります。そのため、これからも県民の皆さまに安心安全で正確な検査情報を提供できる組織構築を目指すとともに、臨床検査技師という職種を広く認知していただけるよう努力していく所存です。

さて令和2年より続いております新型コロナウイルス感染症は、第6波に及ぶまで拡大と収束が繰り返され、現在は比較的落ち着く傾向を示していますが、まだまだ予断は許されない状況です。当会においては、新型コロナ感染症が拡大したことにより、研修会・医学検査学会は中止や延期を余儀なくされ、学術情報のみならず「集うこと」によって得られる情報交換の機会も一時失われた時期がありました。しかし、「Web開催」の整備と各学術部門長のご努力により、研修会の開催体制が徐々に再構築されました。令和3年度は現地+Webのハイブリット形式による秋田県医学検査学会も開催され、学会・研修会が少しずつ従来の開催状況になってきたと感じております。今後、感染対策を十分に考慮し、可能であれば現地集合にて開催できる機会が増えますことを願っております。

近年、私たち臨床検査技師が個々で認識し、決して変化に乗り遅れてはならない法改正による進展がありました。平成30年12月1日施行となった改正医療法に盛り込まれた「検体検査の精度管理」では、精度の確保に係る責任者の配置や各種標準作業書や作業日誌・台帳整備が法制化されました。その後、令和3年5月21日に「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律」が成立し、令和3年10月1日に施行となりました。これは医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェア推進に伴った法改正であり、臨床検査技師は8項目の新たな業務拡大が認められるようになりました。また、厚生労働省から「臨床検査技師学校養成所カリキュラム等改善検討会報告書」が発出されました。これにより令和4年度以降の入学生からは新カリキュラムが適用され、令和6年より臨地実習生を受け入れるためには「臨地実習指導者講習会」を修了した技師の在籍が必要となりました。更に、日臨技が令和3年10月11日に制定した「品質保証施設認証制度」は、従来とは全く異なった認証制度としてリニューアルされております。このように臨床検査技師を取り巻く環境は、ここ数年で急速に変化してきていることを私たちは強く認識する必要があります。
いま目前にある取り組むべき課題の一つに「タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会」があります。法令改正を受け開催される本講習会は、日臨技が厚労省から委託を受けての事業展開となります。現状では施設によりその必要性は異なるかもしれません。しかし、本事業は次期世代にも影響する臨床検査技師の業務拡大ですので、皆様には前向きに捉えていただき、多くの会員が動画研修及び実技研修を受講して下さいますようお願いいたします。

将来の秋臨技組織運営を考えた時、やはり組織強化が最重要課題であると感じます。学術活動のみならず、組織を担う人材育成も行わなければ弱体化は免れず、後任の育成にも力を注いでいく必要があります。秋臨技の代表として日臨技理事を2年間勤めさせていただき、その間はタイムリーな日臨技の動向に接して参りました。この経験を活かし、役員全員で協同して、様々な変化に遅れをとることのない組織運営に取り組んで参ります。そして日臨技と連携しながら皆様に有益な情報を提供することは勿論、我々臨床検査技師の認知向上を目指し、未来へ繋がる方向へ導けるよう努力して参ります。
役員一同、技師会事業の推進に全力で取り組んで参りますので、皆様のご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。

一般社団法人 秋田県臨床検査技師会

会長 高橋 一彦